平成31年度
 小園自治会
みんなで「安心・安全な小園」を築きましょう
  
小園自治会

地域の安全をどう守るか
ホットスポット・パトロール
自治会役員合同研修会
令和元年6月22日(土)

 6月22日(土)レンブラントホテル海老名にて、自治会役員合同研修会行われました。研修会に先立って、前年度で退任された7地区の自治会会長に感謝状が贈呈され、次に地域の安全に関する講演会が行われました。


  開催に当たって、鈴木新綾瀬市自治会長連絡協議会会長(中村自治会)は「高齢化時代とともにごみ問題や災害対策、敬老会ができなくなるなどが各区の共通課題になっている。綾瀬市14自治会が共有して、この課題に取り組むことで新たな方向性を見出すことができます。」と協議会の意義を述べました。また、古塩市長は「まとまりのある14自治会は高齢化対策やこれに付随する諸問題解決のための重要な基盤組織です。これからも、地域のつながりを深めていただきたい。」と強調しておりました。

 講演会の演題は、【地域の安全をどう守るか】で、講師は、立正大学文学部社会学科教授の小宮信夫様でした。

 小宮様は、警察庁「持続可能な安全・安心まちづくりの推進方策に係る調査研究会」の座長や文部科学省「学校と関係機関との行動連携に関する研究会」の研究員などを歴任、NHK「クローズアップ現代」や日本テレビ「世界一受けたい授業」、TBS「ひるおび!」などのテレビ出演もされております。

【講演内容】
 最初に間違いだらけの防犯対策の説明があり、犯罪学では、人に注目する事を「犯罪原因論」、場所に注目する事を「犯罪機会論」と呼んでいます。犯罪原因論は、読んで字のごとく、犯罪の原因を明らかにしようとするアプローチです。犯罪は人(=犯罪者)が起こすものなので、犯罪原因論は犯罪者を重視することになります。「なぜあの人が?」というアプローチです。これに対し犯罪機会論は、犯罪原因を抱えた人がいても、その人の目の前に、犯罪の機会(チャンス)がなければ犯罪は実行されないと考えます。機会を生むのは場所や状況なので、犯罪機会論は犯行現場を重視することになります。「なぜここで?」犯罪が発生したのかを考えることです。

 だれもが「入りやすい場所」は、犯罪者も簡単に、怪しまれずに安心して、標的に近づくことができ、だれにも邪魔されず、犯罪を始めることができます。入りやすいということは、逃げやすいということでもあります。このような場所は、犯罪者にとっては好都合な場所なのです。例えば、ロープで囲まれていない空き地、フェンスのない駐車場、幹線道路のそば、校門が開いている学校などです。

 だれもが「見えにくい場所」は、死角になるところです。物理的には、トンネルの内部や一方が工場の塀で他方が林に囲まれた道路など、見晴らしの良い田んぼ道や屋上なども、視線が集まりにくく、死角の場所であります。心理的には、秩序感が薄い地域と、不特定多数の人が集まる場所です。落書きやごみの散乱、自転車の放置、廃屋、伸び放題の雑草、公園の汚いトイレなどが放置されたままになっていると秩序感が薄いと考えられます。地域住民の無関心・無責任は、犯罪者からすれば、見て見ぬ振りをしてもらえそうなので「見えにくい場所」と判断されます。
青パト事業を支援する日本財団は、「入りやすい」「見えにくい」ところを重点的にパトロールする「ホットスポット・パトロール」推奨しております。

 単調に見えるパトロールも、ホットスポット・パトロールを採用すれば、心理学や社会学の知見が盛り込まれた、実に奥の深いパトロールとなり、防犯効果も大きく、また、無理なく長続きする活動にもつながります。
犯罪機会論の知識が深まれば、子どもや家族に防犯のノウハウを伝えることができるようになります。また、地域への愛着も高まり、防犯に無関心だった人たちにも魅力的な活動と映り、パトロール隊員の増加にもつながっていくことでしょう。

詳しい内容は次の文献などを参照願います。
小宮信夫の犯罪学の部屋:http://www.nobuokomiya.com/
日本財団 青パト配備:https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/patrol_cars

小園にも「入りやすい」「見えにくい」があります。新たな防犯対策として、取り組んでみてはいかがでしょうか。

 親睦と交流を深め、明るく安全で安心な地域をつくりましょう!



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